医療機器業界でのCADの活躍

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医療機器業界でのCADの活躍

CADソフトでできることの範囲は増えてきており医療の世界でも欠かせないものとなっています。どのように活用されているのか、どんな利点があるのかまとめていきます。

目次

整理しておきたい「CAD」の意味

「CAD」と聞いて最もイメージすることの多い意味としてはComputer Aided DesignとしてのCADだと思います。コンピューター支援設計の意味であり、製図のためのソフトを表したりもします。ここでも言及するのはこのCADに関することです。一方で、一般人に馴染みの少ない専門用語も多い医療分野ではこの言葉と混同しやすいものがあります。略称として用いられるCADには他にもあります。医療と関係の深いCADには主にあと2つあり、一つは意味的にも近い言葉です。それはComputer Aided Diagnosisのことで、コンピューター支援画像診断と訳せます。もう一つはCoronary Artery Diseaseという心臓発作のことを意味します。

医療分野におけるコンピューター支援設計の重要性

設計のためのソフトとしてCADは医療分野に大きく貢献しています。もともと建築や機械設計等でも安全性や作業の効率化を図るという点では同じ必要性があると言えますが、医療機器の場合より厳重な規格条件が求められます。作る製品によって曖昧さをどこまで認めるかという点に違いがあります。人体に作用する医療機器では人体への影響力が通常の機械などと比べると格段に大きいです。そのためコストパフォーマンスよりも安全性を求める傾向にあり、細かな設計が出来るだけでなく、そこから様々な解析ができることに大きな意味があります。医療分野でもCADソフトの使用で、安全性から開発期間の短縮が実現されています。

質の高さが必要

CADソフトにも色んな種類があります。手軽に扱えるものから多岐にわたる機能を搭載しているものまであります。簡単に操作できるものの多くは機能が複雑ではなく、逆に言えば細かなことができません。医療機器の設計で求められるのは手軽さではなく質の高さです。例えば完成イメージをCGで表すにも3Dかつ高画質であるほうが良いとされています。ミスの許されない現場において製品の導入も慎重に行われます。できるだけ現物に近い状態で見せることで安心感を与えることにもなります。医療機器の詳細を説明するためにも高品質なイメージ図の作成が欠かせません。

寸法違いの設計を多数行う

一度設計すれば同じものを大量生産していくことで生産効率を高めることができ、管理もしやすくなります。世の中にある多くの機器はこうして流通していますが、医療機器の場合ひとつひとつ寸法などの異なる設計しなければならないことがあります。人体に装着するような物の場合には特にオーダーメイドとなる可能性が高いです。病院用ベッドや車いすなどは大量生産しているケースが多いですが、義足やレンズのようなものは一つ一つ設計することもあります。また、装着するものでなくても医師からの依頼で器具のオーダーメイドをすることもあります。手術のような繊細な操作が必要な場面では医師の使いやすい器具があると出来ることの幅も広げられます。

競争の激しい業界でもある

多くの企業がこうした医療機器への製造に参入しています。競合製品の競争に加え、医療機器では規制も厳しいため適切な管理をしていく必要があるでしょう。