フリー3DCADで照明シミュレーション

フリー3DCADで照明シミュレーション

ドイツに本社があるDIAL社が開発、提供しているアプリケーション「DIALux(ダイアルクス)」というソフトがあります。世界で42万以上の設計者や、空間デザイナーが支持している、世界規模のフリーソフトです。日本の照明メーカーも提供している「IESファイル」という、照明器具の情報が入ったデータを使うことで、簡単に作成した3Dモデリング空間に照明器具を落とし込み、実際の光の具合が確認できるレンダリングや、照度を数値やグラデーションで表現できることが主なメリットです。

シンプルな操作でモデリングが可能

3DCAD間の互換データ形式として定番の「IFCデータ」の取り込みが可能なため、すでにほかのCADで作成したデータを活かすことができます。しかし、「DIALux」でも3Dモデリングを行うことができ、その操作性はとてもシンプルでわかりやすくなっています。一部の部屋の照明シミュレーションを行いたい場合、その部屋をDIALuxで作成すればデータも軽量ですみます。
一般的な、作図手順を追っていくようなコマンド配置になっているため、上から順序よく操作していけば、あっという間に完成してしまいます。流れとしては、敷地の範囲を決め、建物や部屋の大きさを座標で指示し、そこに数値入力で高さの情報を与えます。四角を描いたら、そのラインで高さが表現され、すぐに直方体のモデリングが出来上がるイメージです。窓や扉、素材などはそこにドラッグするだけで、配置可能です。

照明器具の採光データ「iesデータ」

「iesデータ」は、各照明器具メーカーのホームページからダウンロードできます。このデータをDIALuxで読み込むと、すでに形状を含めた情報が入っていることが確認できると思います。これをモデリング空間にドラッグするだけなので、とても簡単です。空間に落とし込んだら、座標入力で配置を決定します。一つ落とし込んだら、コマンドで移動複写も行えます。

シミュレーション

モデリングが完成したら、シミュレーションを実行するコマンドをクリックすると、解析がはじまります。照明器具の持つ明るさがどんな影響をもたらすか、はもちろんのこと、太陽の光についてもシミュレーション可能です。部屋の窓から入ってくる光の具合が、一年の太陽の様子に合わせて検討できますので、例えば、周辺にある建物の影がどれだけ影響してしまうのかの検証も可能です。照明器具の出力コントロールも、行うことができます。調光コントロールをした場合、しなかった場合の比較などの参考資料として使えますね。床面だけではなく、机上面の照度分布図も表現できるように設定できるので、オフィスで十分に設計照度がとれているかなどの設計ツールとしても、使うことができます。完成したデータは、dwgデータに変換可能なため、Autocadで作成したデータに反映することができます。

フリーソフトとは思えない機能の充実ぶりですね。初心者でもとても扱いやすいので、例えば自宅を新築や改装する予定がある方など、ご自分で設計シミュレーションを行うことができます。フリーのデザイナーの方がプレゼン資料を作る際にも使えますし、非常に見栄えのいいモデリングも作成可能ですよ。