CAD のスプライン

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CAD のスプライン

コンピュータで図面やイラストを描く場合、ほぼ必ずと言って良いくらい曲線を使用

する必要があるかと思います。描画で使用する曲線は、ほとんどが楕円など複雑な形状のものであり、作業の手間を考えれば、直線や円を組み合わせてトリミングを行うのではなく、直接曲線を描く方法が一般的です。そのような場面で活躍するのがスプラインという機能です。そこで、今回はCADでの作図におけるスプラインの役割を説明します。

 スプラインとは

スプラインとは、3次元多項式の連続する複数の曲線セグメントを合成したもので、このような曲線を技術的に「非均一有理Bスプライン曲線(NURBS)」と呼びます。

スプラインの中で最も一般的なのが3次元スプラインです。これは、自在定規を使用して手作業で描くスプラインと同様に、データ点の重みによって曲線形状が作成されます。

このため、3次元スプラインは、ハイライト表示をした道路で、歩道と車道や植込みとの境界作成などに用いられています。

 スプライン作成手順

次に、スプラインを作成する際の手順を説明してゆきます。

スプラインは、制御点またはフィット点を使用して作成・編集することができます。既定では、フィット点を用いる場合、スプラインをフィット点に一致させて定義します。一方、制御点を用いる場合、制御フレームを定義した上で操作を行います。制御フレームは、スプラインの形状を変更するための便利な方法を提供します。

制御点とフィット点の表示を切り替える場合、スプラインを選択し、選択したスプラインの三角グリップを使用します。

(選択したスプラインを修正する場合は、丸のグリップと四角のグリップを使用します)

それでは、スプライン作成方法を制御点・フィット点それぞれの場合で説明します。

まず、制御点を使用する場合ですが、スプラインを作成したい場所をクリックして最初の場所を指定します。そして、目的の場所までの任意の地点をクリックすると指定した点と点の間に線分が一時的に表示されます。この線分は、スプラインの形状を決定する制御ポリゴンとなります。その後、同様の方法で数地点を選択してスプラインセグメントを作成して、最終的な目的地をクリックし、最後に「Enter」キーを押して完成となります。

一方、最初の点と最後の点が一致するよう定義した場合、閉じたスプラインを形成することができます。既定では、閉じたスプラインは周期的で、全周で曲率連続性が保持されます。また、制御点を使用してスプラインの形状を微調整することも可能で、この方法を応用して、数学の多項式(1次~10次まで) 曲線を作成することも可能となります。

次に、フィット点を使用してスプラインを作成する方法を説明します。フィット点を使用してスプラインを作成する場合、ノットパラメータを使用します。ノットパラメータとは、スプラインの連続したフィット点間の要素曲線の合成方法を決める計算方法の一つを指し、フィット点で作成される曲線が指定点を通過し、曲線において数学的「ノット」の影響を受けることに由来しています。この方法で作成したスプラインは、ノットパラメータのオプションを使用してノット間隔を調整することが可能であり、様々な形の多項式曲線を作成できます。