3Dcadシステムを持ちいた構造解析の基礎知識

3Dcadシステムを持ちいた構造解析の基礎知識

3Dcadシステムを用いて構造解析を行うことが可能ですが、解析を行った結果をどのように評価するかが非常に重要です。その解析結果は妥当であるのか、妥当でないとしたら解析結果をもとにどこを改善すれば妥当な結果となるのか。その結果の評価の基礎となる知識について解説致します。

基本中の基本である2つの値

3Dcadシステムを用いた構造解析に関わらず、材料力学において最も基本となるのが、『応力』と『歪み』の値です。

応力とは

外力が物体にかかった時に、物体の内部に発生する力で単位面積あたりにかかる力で表現されます。そのため応力の単位はMPaなどのような圧力と同じ単位です。

歪みとは

物体に力をかけて引っ張れば、大なり小なり伸びが発生します。この時の元の長さに対して伸びた量との比率が歪みです。元の長さをL(エル)として、力をかけたときの伸びた量をΔL(デルタエル)とします。この二つの数値をもとに歪みε(イプシロン)はε=ΔL/Lのように計算されます(縦歪み)。横歪みも同様に計算でき、この縦歪みと横歪みの比を『ポアソン比』と言います。

解析評価によく用いられる2つの応力

解析の評価によく用いられるのが、『主応力』と『ミーゼス応力』です。それぞれの応力について解析します。

主応力

一般的な応力場では、ある荷重が作用したときには、垂直応力とせん断応力が混在しています。その中の垂直応力を取り出したものが主応力となります。主応力は、鋳鉄などの脆性材料の評価によく用いられ、脆性材料は、ある応力値に達すると降伏せず突然破壊に至ります。そのため、設計した部品の強度が発生した主応力の最大値に達したときに破壊すると考え、最大主応力をみることで、いつ破断するか・どの方向に破断するかを予測することができます。

ミーゼス応力

ミーゼス応力は、Richard von Misesが発見したことにちなんで名前が付けられています。一般的に応力値は方向を持ちますが、ミーゼス応力は方向を持たず、スカラー値であることが特徴です。そのため引っ張りと圧縮の区別はつきません。また、この値は延性材料の降伏を判断する際によく使用されます。

延性材と脆性材

材料の特性としては、大きく分けて延性材と脆性材に分類され、それぞれの材質によって破壊の形態が異なります。その破壊までのプロセスを示した曲線を応力歪み曲線といいます。それぞれの材料の破壊形態を以下に示します。

延性材

合金鋼等の金属の場合は、応力と歪みがゼロの状態から線形の関係で降伏点まで向かいます。降伏点と弾性限界は一致しているわけではなく、弾性限界は降伏点の少し手前にあります。弾性限界を超えると降伏点に至り、塑性してしまいます。その応力値まで達すると一度応力が下がった後に徐々に最大強度に向かっていき、破断します。また、材料によっては降伏点が明確でなく、徐々に最大応力に向かう性質があるものもあります。そのため、永久歪みが0.2%に達する点を降伏点としています。

脆性材

脆性材は鋳鉄のような金属で、延性材のように破断する前に塑性変形して歪みが発生することがなく、ある応力値になると突然破断してしまうものをさします。

 

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