CAD のアセンブリ

CAD のアセンブリ

自動車など数多くの部品で構成される機械製品などは、完成品を作る過程で部品どうしを組立ててゆき、部品どうしの組付け具合に問題がないよう調整してゆく必要があります。

この際、これまでは組付け具合に不備があるか調べるために試作品を作る必要があり、手戻りが生じた場合の労務・資材的にコストがかかってしまうことが課題でした。

しかし、3D CADの登場により、コンピュータ上で部品どうしの干渉を調べることが可能となりこれらの課題解決にむけた方向性がみられつつあります。そこで、今回はCADでのアセンブリ機能について説明してゆきます。

 CADでのアセンブリ

アセンブリとは、3D CADでの組立品のことを指します。

3D CADでは機械のような完成品について、部品をパート、組立品をアセンブリと呼び、アセンブリのうち最上位のものを「トップアセンブリ」、その配下のものを「サブアセンブリ」と呼び分けます。乗用車を例に挙げて説明すると、「乗用車」そのものがトップアセンブリに該当し、ギアボックスなどがサブアセンブリに該当します。(シャーシやホイール、タイヤなどがパートとなります)

CAD上でアセンブリを作成する場合、画面上でパートを面どうしで一致させたり軸どうしを一致させたりしながら直感的に組み付けてゆきます。バルブ組立品を例に挙げて説明すると、弁箱と弁体をアセンブリする場合、弁体と弁箱の中心軸を一致させた後に弁箱と弁体の接触面を一致させます。(操作手順は、実際の組立作業と同様に組立における組付け条件を順次追加しています)

 アセンブリを行うメリット

3D CADでアセンブリを行うメリットは、コンピュータ上で部品同士の干渉を確認できる点です。

実際の設計では、組立品を作るうえで部品どうしの位置関係や干渉を常にチェックしてゆき、配置や干渉具合に問題がある場合随時修正してゆく必要があります。

ただ、2D CADでは画面上では判断がつけにくく、実際に部品を試作してみる必要があります。また、干渉が見つかった場合、手戻りでコストや手間の面でロスが出てしまいます。

一方で、3D CADでは画面上でアセンブリの試作データを立体的に見ることができ、実際に試作せずに干渉をチェックすることができます。万一干渉などの問題が見つかった場合もその場で修正が可能となるため、手戻り防止と共に試作の回数を減らすことができ、製作期間の短縮につながるものと考えられます。

また、パラメトリックCADの場合、アセンブリ・パート・図面がお互い関連性を有しており、パートを変更した場合自動的にアセンブリと図面にも変更が反映されます。(アセンブリや図面の管理が容易になります)

 CADでアセンブリを行う際の注意点

最後に、CADでアセンブリを行う場合の注意点について説明します。

アセンブリを行う際の注意点として、アセンブリで一致させる面・軸は設計変更が生じた場合でも設計変更の影響を受けないような要素で構成する必要があります。

また、全てのパートが出来てからアセンブリを行った場合、干渉が見つかるたびに作業が止まってしまい、完成までに手待ち工程が何度も出てしまう可能性があります。そのような事態を防ぐために、パートどうしの干渉を早期に発見して手戻り工程を最小限で食い止めるためにも、ある程度パートが仕上がった時点で順次アセンブリを行ってゆくようにします。

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